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❤性狂育委員会❤
第1章 プロローグ
■権蔵の懸念
独り校長室に戻った権蔵は、重役椅子に深々と腰掛け、デスクの引き出しから資料を取り出した・・・。
しかし、表紙を見ただけで、彼は不機嫌な表情になる。
とうに夜の戸張が降り、静謐な空気が満ちている校長室。壁に掛けられた額装の賞状やトロフィーが、窓越しに差し込んでくる遠くの明かりで、その時の流れを物語るかのように輝きを放つ。しかし、その穏やかな光景の中で、権蔵の顔には明らかな焦りの色が浮かんでいた。
彼は手元の新しい性教育要領の資料を何度も目で追い、眉間に深い皺を刻みながら、短く息を吐き出す。
彼はデスクの上のシガーボックスから葉巻を手に取ると、吸い口をシガーカッターで丁寧に切り落とし、シガーライターの火を近づけ先端を炙る。火を付ける手元は微かに震えている。やがて葉巻の先端から甘く香ばしい煙が立ち上り、権蔵の内心の不安を象徴するかのように、ゆらゆらと天井に向かって溶けていった。
「これでは、代々築き上げた裏ビジネスが、表沙汰になる上、商品の値段も落ちてしまう・・・。」彼は呟くように言い、資料に視線を落とした。
そこへ、控えめなノック音と共に教頭のやよいが入室した。彼女は深い藍色のタイトスカートに白のブラウスという装いで、知的でありながらもどこか挑発的な雰囲気を漂わせている。扉を閉める際にふと手を添える動きや髪を耳にかきあげ整える仕草、あるいはタブレットで胸元を軽く押さえた動きまでもが、無意識ながらも目を引く艶っぽさを醸し出していた。
「随分と早いな・・・」権蔵は、低く響く声で言いながら彼女を一瞥する。しかし、その眼差しは書類の束にすぐ戻り、どこか落ち着きを欠いていた。
「ええ、3人だけでしたから、後片付けもすぐに終わりました。」
「一週間後にはクライアント様には滞りなく彼女たちを納品します。」
やよいは艶やかな微笑みを浮かべながら応じると、ゆったりとした動作で権蔵のデスクへ近づいた。その際、彼女のヒールがフローリングにコツコツと響き、甘い香水の香りが漂う。手に持ったタブレットに目を向ける前に、彼女は軽く髪を耳にかけ、その仕草にはどこか大人の女性的な余裕が感じられた・・・。
独り校長室に戻った権蔵は、重役椅子に深々と腰掛け、デスクの引き出しから資料を取り出した・・・。
しかし、表紙を見ただけで、彼は不機嫌な表情になる。
とうに夜の戸張が降り、静謐な空気が満ちている校長室。壁に掛けられた額装の賞状やトロフィーが、窓越しに差し込んでくる遠くの明かりで、その時の流れを物語るかのように輝きを放つ。しかし、その穏やかな光景の中で、権蔵の顔には明らかな焦りの色が浮かんでいた。
彼は手元の新しい性教育要領の資料を何度も目で追い、眉間に深い皺を刻みながら、短く息を吐き出す。
彼はデスクの上のシガーボックスから葉巻を手に取ると、吸い口をシガーカッターで丁寧に切り落とし、シガーライターの火を近づけ先端を炙る。火を付ける手元は微かに震えている。やがて葉巻の先端から甘く香ばしい煙が立ち上り、権蔵の内心の不安を象徴するかのように、ゆらゆらと天井に向かって溶けていった。
「これでは、代々築き上げた裏ビジネスが、表沙汰になる上、商品の値段も落ちてしまう・・・。」彼は呟くように言い、資料に視線を落とした。
そこへ、控えめなノック音と共に教頭のやよいが入室した。彼女は深い藍色のタイトスカートに白のブラウスという装いで、知的でありながらもどこか挑発的な雰囲気を漂わせている。扉を閉める際にふと手を添える動きや髪を耳にかきあげ整える仕草、あるいはタブレットで胸元を軽く押さえた動きまでもが、無意識ながらも目を引く艶っぽさを醸し出していた。
「随分と早いな・・・」権蔵は、低く響く声で言いながら彼女を一瞥する。しかし、その眼差しは書類の束にすぐ戻り、どこか落ち着きを欠いていた。
「ええ、3人だけでしたから、後片付けもすぐに終わりました。」
「一週間後にはクライアント様には滞りなく彼女たちを納品します。」
やよいは艶やかな微笑みを浮かべながら応じると、ゆったりとした動作で権蔵のデスクへ近づいた。その際、彼女のヒールがフローリングにコツコツと響き、甘い香水の香りが漂う。手に持ったタブレットに目を向ける前に、彼女は軽く髪を耳にかけ、その仕草にはどこか大人の女性的な余裕が感じられた・・・。