パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第1章 プロローグ

「吸いたいか？・・・えっ？」
権蔵が冷ややかな声で問いかけた。その視線は鋭く、やよいの心を射抜くようだった。
一瞬ためらい、言葉を飲み込むやよい。心の奥底では欲望が渦巻いているものの、表情には躊躇が浮かぶ。その葛藤を楽しむかのように、権蔵は間を置いて再び問い詰めた。
「どうなんだ・・・。」
低く響く権蔵の声に、やよいの肩が小さく震えた。
「は、はい・・・」
震える声で返すやよいの頬がほんのり赤らむ。
「なら、吸わせてやる・・・」ニヤリと権蔵の口元に浮かぶ薄い笑み。
彼は片手でやよいの顎を掴みぐっと押し下げて、開いた口元に自ら吸っていた葉巻をゆっくりと近づける。
「咥えろ・・・」
「いや・・・」
やよいは反射的に首を振ろうとする。
「反抗するな・・・お前が言ったんだろう？吸いたいと・・・」
彼の声がさらに低くなり、威圧感を増した。
「いいから、咥えるんだ・・・」
その命令と共に、太い葉巻の吸い口をやよいの口へと押し込んだ。
やよいは一瞬躊躇しながらも、恐る恐る太い葉巻を唇で受け止め、抵抗の名残を見せるようにゆっくりと吸い口を咥えた。口を少し窄めて、前歯で軽く噛みしめる。葉巻が倒れないように、必死でその感触を保とうとした。
「いいか、下手に口を動かすなよ・・・。顔に火傷するぞ・・・。」
権蔵の冷徹な言葉に、やよいは息を呑み、目を見開いたまま緊張感を込めた視線でうなずく・・・。