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愛欲ハーレム・妄想の処女〜琴葉【官能作家・霧山純生の情事】
第28章 妄想の乙女〜種明かしと今だけの恋人
「犯されそうになったのは本当……」
「いやいや、琴葉ちゃん、それはないだろう。協力したのだから許してよ」
「つまり……」

 恥ずかしい写真を撮られて脅されたというのも、無理やりに拉致されたのも、すべて琴葉の演出だった。私がそう指摘したら、

「そうです。騙してごめんなさい」

 さっきまで抱いていた女が、申し訳なさそうに肯定した。

「霧山先生に会いたかったから。どうしても。そのう……」
「バージンを捧げたかったからですって。私じゃあダメなんだって」

 尾崎オーナーが口を挟んだ。

「尾崎さんもわたしのこと苦手だって言ったじゃないですか」
「まあね。琴葉ちゃんのおっぱいは好みなんだけどね」

 そういう発言をするから女の子に嫌われるのだ、とはわざわざ言わずにおく。

 下ネタを言う相手は選ぶべきだ。相手が女性の場合が特にだ。その場は笑ってくれたとしても、デリカシーが無い男という判定が下される。琴葉本人の口から胸の大きさの悩みを打ち明けられているから、男の私でも尾崎オーナーの品の無いジョークを笑えない。先ほどのクラッカーもそうだ。ジョークにしても下品すぎる。
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