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愛欲ハーレム・妄想の処女〜琴葉【官能作家・霧山純生の情事】
第7章 温泉旅館で姫初め〜わたし、風俗嬢になりたいんです
 だめだ。
 やはりだめだ。
 論理もへったくれもない。
 だめだだめだ。

「だめだ麗奈!」

 心の中のつぶやきが口を突いて出た。
 しかし……。

「もう体験しちゃったもん」

 あっけらかんとした麗奈にさらにショックを受ける。

「ネットで検索したら、体験ができるって書いてあったから、やってみたの」
「ど、どっ」
「先生?」
「どこの店だそれは?!」

 違うことを言おうとしたのに、見当違いの失言だ。さらに麗奈の返事が私の怒りと混乱に火をつけた。

「新宿の歌舞伎町にある"ヘブンガール"というデリヘルですよ」
「ああ!」

 あの店かと口走りそうになり、急いで言葉を飲み込んだ。

「霧山先生は利用したことがあるの?」
「いや。それは」
「官能作家ですもんね。ご存知なのは当然ですよね。うんうん」
「あ、あ。うむ」

 皮肉でもなく素直にうなずく娘に言葉を失くす。

「デリヘルって本当に車で送迎してくれるのね。事務所から、呼ばれたホテルまで……」
「き、客は…どんな男だった」
「おじさんでしたよ。普通の。どこかの会社にお勤めしているみたいな」
「それで……それで……そいつのを……きみは」
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