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未亡人玩具
第4章 目覚め
 朝になった。

 小百合が目を覚ますと自室の布団にいた。昨夜の記憶が曖昧だ。とても気持ち良く飲んで、そのまま寝てしまったような気がする。

 まずはお風呂にはいる。すごい。部屋についているお風呂も天然温泉だ。ゆっくり体を洗い、歯を磨き、髪を乾かして化粧もする。身支度をすっかり整えて一階に下りた。

 「おはようございます。昨日は眠ってしまったようで申し訳ございません」

「いやいや。年寄りみんなで二階まで支えて行きましたよ」

みんな和やかに笑っている。 美味しそうな朝食が用意されていた。みんなで食べながら、別荘の持ち主が聞いてきた。

「皆さん、今日は土曜日なのでもう一泊していきませんか?昨日はクリスマスということで洋食でしたが、今日はぜひここの海の幸と地酒を堪能していただきたいのですが」

みんな口々に賛成の意見を言っていた。小百合も、もうこの年末は何年か振りにゆっくりしようと決心していたのでもう一泊しても良いという気になっていた。

「小百合さん、こんな年寄りたちとでは嫌かな?」

「え?いえ、とんでもないです。帰っても一人ですから。」

「では、決まりですね。少し市場を散策して魚を調達してきましょう。その場で刺し身にしてくれますから。たまにはそんな気晴らしも必要ですよ。」

小百合はみんなの優しさが嬉しくて笑顔になった。海を見たり、酒蔵に行ったりと小百合はすっかり楽しんで別荘に戻って来た。

「小百合さん、お疲れ様。お部屋で温泉でも入ってゆっくりしてください。それから海の幸を堪能しましょう」

「はい、ありがとうございます」

小百合は久しぶりの旅行気分で興奮していた。部屋のクローゼットにはいくつか浴衣も置かれていたので、お風呂のあとでそれを着て一階に下りた。

「おー、クリスマスに浴衣というのもいいですね」

みんなに褒められて幸せな気分になった。
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