この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
心の中のガラスは砕けて散った
第4章 第2部 早紀

「 4月4日までに 交通当番作らないと 」
抱き着いていた綾乃が顔を上げ
「 月曜、小学校に行って、名簿貰ってくる 」
「 有難う 」
康二は体の上に覆いかぶさる綾乃を抱く手に
力を込め、言った 綾乃が起き上がり パジャマを纏い
また康二に抱き着いて 目を閉じた
春休みの月曜、人影の無い校庭に、春風が砂を巻き上げるのが
見えていた 自転車を降りた綾乃は 校舎の中を
職員室へ向かう、職員室の扉をノックしようとした時
扉が開き、綾乃と鉢合わせた男性が、慌てて一歩下がって
声を掛けて来た
「 何か御用でしょうか? 私、此方の教頭の谷山と申します 」
50代位の髪を綺麗に七三に分け、痩せた体格
落ち着いた風貌から、柔らかな声で聞いて来た
「 6年生の近藤 壮馬の母です 交通当番を
割り振る名簿を作りたいので 生徒さんの名簿
頂けたらと、思いまして 」
「 生徒の名簿ですか・・・ 」
男性が困った顔で、呟いた
「 柏町1丁目から5丁目と旭、曙 だけが欲しいのですが 」
綾乃は言い重ね、細面の教頭は暫く綾乃の顔を見て、頷くと
「 今日直ぐ、お渡しは出来ませんが 明日なら
ご用意できます 明日のお昼で宜しいですか? 」
綾乃の顔を見つめ 聞いて来た 綾乃は頷いて
「 宜しくお願いします、明日12時に伺います
どうも、有難う御座います 」
綾乃は頭を下げ 職員室を後に出口に向かった
その後ろ姿を、教頭は姿が見えなくなる迄
見送っていた
抱き着いていた綾乃が顔を上げ
「 月曜、小学校に行って、名簿貰ってくる 」
「 有難う 」
康二は体の上に覆いかぶさる綾乃を抱く手に
力を込め、言った 綾乃が起き上がり パジャマを纏い
また康二に抱き着いて 目を閉じた
春休みの月曜、人影の無い校庭に、春風が砂を巻き上げるのが
見えていた 自転車を降りた綾乃は 校舎の中を
職員室へ向かう、職員室の扉をノックしようとした時
扉が開き、綾乃と鉢合わせた男性が、慌てて一歩下がって
声を掛けて来た
「 何か御用でしょうか? 私、此方の教頭の谷山と申します 」
50代位の髪を綺麗に七三に分け、痩せた体格
落ち着いた風貌から、柔らかな声で聞いて来た
「 6年生の近藤 壮馬の母です 交通当番を
割り振る名簿を作りたいので 生徒さんの名簿
頂けたらと、思いまして 」
「 生徒の名簿ですか・・・ 」
男性が困った顔で、呟いた
「 柏町1丁目から5丁目と旭、曙 だけが欲しいのですが 」
綾乃は言い重ね、細面の教頭は暫く綾乃の顔を見て、頷くと
「 今日直ぐ、お渡しは出来ませんが 明日なら
ご用意できます 明日のお昼で宜しいですか? 」
綾乃の顔を見つめ 聞いて来た 綾乃は頷いて
「 宜しくお願いします、明日12時に伺います
どうも、有難う御座います 」
綾乃は頭を下げ 職員室を後に出口に向かった
その後ろ姿を、教頭は姿が見えなくなる迄
見送っていた

