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こんなに晴れた素敵な日には先輩の首を絞めたい
第7章 第6話 仕事のやりがい
 忙しい救急研修の日々は目まぐるしく過ぎていって、残り2週間で終わりになるというその日に私は久しぶりに大学の地下食堂でお昼ご飯を食べようとしていた。

 救急研修医は救急外来担当の日はいつ急患が来るか分からないので昼食はお弁当を持ってくるか院内のコンビニで買うのが暗黙のルールで、病棟担当の日も場合によっては救急外来の応援に駆けつけないといけないので食堂を使う機会はほとんどなかった。

 私が病棟担当だったこの日は女性の専攻医の先生が昼ご飯に出前を頼んでくれるはずが先生のお子さんが熱を出して早退しなければならなくなったため話が宙に浮き、お弁当も持ってきていなかった私はせっかくなので久々に食堂を利用することにしていたのだった。


 階段を降りて地下1階にある食堂に入ると、見覚えのある顔が私を見て右手を上げた。


「やあ、日比谷先生」
「……」
「無視しないでよ」
「何ですか?」

 私が敬語を使う相手でこんな態度を取るのは一人しかいなくて、肥満した身体に白衣を着ている彼はあの嶋田先輩だった。


「食堂で会うの初めてかもね。食べたいメニューある?」
「親子丼食べてさっさと救外に戻ります。それじゃ」
「おごるよ?」
「……じゃあお願いします」

 昼食代が浮くのは素直にありがたいという思いとこれ以上嶋田先輩に付きまとわれたくないという思いがせめぎ合った結果、私は後輩として素直にご飯をおごって貰うことにした。
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