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こんなに晴れた素敵な日には先輩の首を絞めたい
第7章 第6話 仕事のやりがい
 嶋田先輩は日替わりのB定食を、私は親子丼をそれぞれ食券を出してカウンターで受け取り、あまり視線を合わせないようにして嶋田先輩の隣の席に座った。

 先輩はいただきます、と静かに言って両手を合わせ、私も普段は言わないけど同じようにいただきますと言って親子丼を食べ始めた。

 しばらくは黙々とチキンソテーシャリアピンソース定食を食べていた先輩だけど、普段からの癖である早食いをして白ご飯をぱくぱくと平らげた所でおもむろに口を開いた。


「日比谷先生は麻酔科志望だって言ってたけど、彼氏さんも麻酔科志望なの?」
「いえ、内科志望です。この前会った時は膠原病内科に行きたいって言ってました」
「へえ、それはまた。理由とか聞いてもいいのかな? あ、これ全然変な意味じゃないからね。ただ単に興味があるだけ」

 嶋田先輩が1年目研修医の進路について聞くのが好きなのは以前の総合診療科研修の時に知っていたので、これは本当に色々な1年目の話を聞きたいだけだろうと考えて私は賢人から聞いた膠原病内科を志望する理由をそのまま先輩に話した。


「ふーん、ちょっと青臭いかもだけど今時の若者にしてはよく考えてるなって思うよ。僕も総診で何回お願いしてもタバコやめてくれない患者さんに苦労したことあるし」
「先輩だって今時の若者でしょう。それに生活習慣だって……」
「そりゃ人のこと言えた義理じゃないよね。まあ僕はタバコもお酒も一切やらないけど」

 こんな肥満体でも健康には最低限気を使っているのか、先輩は確かに定食につける小鉢もグリーンサラダを選んでいた。私の前で遠慮しているだけかも知れないけど。

 生活習慣病の治療には正直あまりやりがいを感じないと言った賢人の意見には先輩もある程度賛成のようで、私は久しぶりに先輩と普通に話せている自分に気づいた。
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