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こんなに晴れた素敵な日には先輩の首を絞めたい
第9章 第8話 こんなに晴れた素敵な日

やると決めたらすぐに動くのは、私の数少ない取り柄の一つだ。
勤務時間中に嶋田先輩にこんな文面のラインを送った。
>お疲れ様です、1年目研修医の日比谷光瑠です。先日の総合診療科研修ではお世話になりました。
>他の病院で働いている畿内医大出身の友達が畿内医大病院の総合診療科を見学したいと思っているそうで、嶋田先輩から総診の先生に仲介して欲しいそうです。
>その子はラインをやっていなくて、SMSで連絡したいそうなので嶋田先生の携帯番号を教えて貰えませんか? 私からその子に伝えます。
返事はすぐに来て、私はこれまで知るつもりも知りたくもなかった嶋田先輩の個人の携帯番号を入手した。
そして仕事終わりの18時頃に阪急皆月市駅に設置されている公衆電話に100円玉を入れ、私は嶋田先輩に電話をかけた。
「もしもし、日比谷です。今お時間よろしいでしょうか?」
『こんなことだろうと思った。暇なので何でもどうぞ』
電話口からは騒がしいBGMや誰かのやかましい歌声が響いていて、先輩は仕事終わりに趣味のカラオケに直行していたらしかった。
今からする電話は用件さえ伝わればいいので、私はあくまで冷静な口調で先輩に言葉を続けた。
「お金が欲しいんです。今度またお付き合いしますから、5万円頂いてもいいですか?」
『ああそう、僕は全然いいよ。そんな用件ならラインで言ってくれればよかったのに』
「会話の履歴を残したくないんですよ。それぐらい分かるでしょう?」
『だよね。時間とか相談したいんだけどそれこそSMSで送ってもいいかな? SMSの履歴なんて今時彼氏も見ないでしょう』
「まあそうですね。なるべく分からないような書き方でお願いします」
これまでパパ活で会った他の男性にはラインやメールのアドレスは一切教えず、しつこくネットでのやり取りをせがまれた時はインスタグラムの捨てアカウントを教えてその後にアカウントごと消していた。
嶋田先輩はインスタグラムをやっていないと以前何かの機会に聞いていたので、今回はこんな面倒な手順で私は嶋田先輩に連絡を取ることにしていた。
勤務時間中に嶋田先輩にこんな文面のラインを送った。
>お疲れ様です、1年目研修医の日比谷光瑠です。先日の総合診療科研修ではお世話になりました。
>他の病院で働いている畿内医大出身の友達が畿内医大病院の総合診療科を見学したいと思っているそうで、嶋田先輩から総診の先生に仲介して欲しいそうです。
>その子はラインをやっていなくて、SMSで連絡したいそうなので嶋田先生の携帯番号を教えて貰えませんか? 私からその子に伝えます。
返事はすぐに来て、私はこれまで知るつもりも知りたくもなかった嶋田先輩の個人の携帯番号を入手した。
そして仕事終わりの18時頃に阪急皆月市駅に設置されている公衆電話に100円玉を入れ、私は嶋田先輩に電話をかけた。
「もしもし、日比谷です。今お時間よろしいでしょうか?」
『こんなことだろうと思った。暇なので何でもどうぞ』
電話口からは騒がしいBGMや誰かのやかましい歌声が響いていて、先輩は仕事終わりに趣味のカラオケに直行していたらしかった。
今からする電話は用件さえ伝わればいいので、私はあくまで冷静な口調で先輩に言葉を続けた。
「お金が欲しいんです。今度またお付き合いしますから、5万円頂いてもいいですか?」
『ああそう、僕は全然いいよ。そんな用件ならラインで言ってくれればよかったのに』
「会話の履歴を残したくないんですよ。それぐらい分かるでしょう?」
『だよね。時間とか相談したいんだけどそれこそSMSで送ってもいいかな? SMSの履歴なんて今時彼氏も見ないでしょう』
「まあそうですね。なるべく分からないような書き方でお願いします」
これまでパパ活で会った他の男性にはラインやメールのアドレスは一切教えず、しつこくネットでのやり取りをせがまれた時はインスタグラムの捨てアカウントを教えてその後にアカウントごと消していた。
嶋田先輩はインスタグラムをやっていないと以前何かの機会に聞いていたので、今回はこんな面倒な手順で私は嶋田先輩に連絡を取ることにしていた。

