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こんなに晴れた素敵な日には先輩の首を絞めたい
第11章 第10話 私がこの世に生まれた理由
 それから数十分ほど母と一緒に無言でテレビのバラエティ番組を見て、私が少し落ち着いたことを感じ取った母はリモコンを手にとってテレビの音を消した。


「あの、光瑠。話しにくかったら明日以降にしてくれていいけど、何があったの? お母さん力にはなれないかも知れないけど……」
「うん……」

 これまでの私だったら、どれだけ辛いことがあっても母には絶対に話さなかった。

 学生時代にパパ活でレイプされそうになったことだって、嶋田先輩に脅されてラブホテルに連れ込まれたことだって母には一切話していない。


 だけど、今の私は藁にもすがる思いだった。



「賢人と別れたの。私に隠れて他に女を作って、下宿に連れ込んでセックスしてる所を見ちゃった。私と賢人はもうおしまい」
「まあっ……!!」

 母は私の話に驚いたというよりも、現実を認めたくないという表情をしていた。


「何てことなの、光瑠にせっかくできたお医者さんの彼氏が、まさかそんな……」
「お医者さんとかお医者さんじゃないとかもういいじゃん。賢人はそういう最低の男だったってこと」
「そんなこと言うもんじゃありません!! 光瑠、賢人くんは少し前まで病気で休職してたって言ってたわよね!? きっとそこを悪い女に付け込まれて騙されたのよ! 今すぐ賢人くんに電話して詳しい事情を聞きなさい、今ならきっと間に合うから」
「間に合うってどういうこと? どうして浮気された私が追いすがらなきゃいけないの?」
「黙りなさい!! 光瑠、あなたは自分の立場が分かっていないわ!! 今の時代女医だって男の医者を捕まえるのは大変なんだから!! きっと賢人くんはちゃんと叱れば反省してくれるはずよ、あなたが電話したくないなら私が代わりにしてあげる!! ほら携帯を貸しなさい!!」

 脳梗塞の後遺症で椅子から立ち上がるのが苦しい母は私に怒鳴りつけながら食卓を右手でバンバンと叩いて、それを見た瞬間に私は椅子から乱暴に立ち上がった。
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