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コンビニバイトの男の子
第2章 落とし物
「・・・そんなことがあったの。松友さんってイケメンなので苦手だったんだけど、思ってたよりいい人みたいね」
「そうなんですよ、星野さん。アイツ見た目で警戒されやすいんですけど。その時は、さすが歳上だなって思いました」
「じゃあ、今度からは悠希くんだけじゃなくて、松友さんのレジにも行くようにしようかな」
名前の由来が似てることを知って親近感を感じた萩子は、いつの間にか名前で呼ぶようになっています。
楽しい会話であっという間に時間が過ぎ、オーブンレンジから出来上がりを知らせる電子音が聞こえてきました。萩子はキッチンに移動すると、焼き菓子を取り出します。
「まずは、一口味見を・・・。うん、美味しく出来てる」
出来に満足して、2つ載せたお皿を悠希の前に置きました。
「どうぞ」
「いただきます」
悠希は焼き菓子を一口食べると、感動したように声を上げます。
「これ、すごく美味しいです!」
「よかったー。もう1つどう?」
すぐに2つとも食べてしまった悠希に、萩子はクスクス笑いながら更に勧めました。
「いいんですか?無くなっちゃいません?」
「いっぱい作って主人の分はちゃんとあるから、大丈夫よ」
「じゃあ、もう1つだけ」
追加して渡した焼き菓子を美味しそうに食べる姿に、嬉しくなります。
「ほんと美味しいです。手作りでこんなに美味しく作れるなんて、星野さんすごいですね」
褒められて気分が良くなり、より悠希と打ち解けたいと思いました。
「萩子でいいわよ」
そんな言葉をかけてしまいます。
(そういえば、貴之さんとお付き合いしてから違う男の人と二人きりなんて初めてなんだ)
あまりに自然に会話していたので、その事実に今まで気が付きませんでした。
(なんか、まるで恋人同士みたい・・・)
そこで疑問が湧きました。
(彼女とか、いるのかなー)
「ほし、えっと萩子さんって料理得意なんですか?」
「得意ってほどじゃないけど、これはそんなに難しくないのよ」
続けて軽い感じを装って、探りを入れるように訊いてみます。
「今度、彼女さんに作ってもらったら?」
「彼女、料理とか苦手みたいなんですよね」
悠希はそんな意図に気づいた様子もなく応えました。
(やっぱり、いるわよね)
「そうなんですよ、星野さん。アイツ見た目で警戒されやすいんですけど。その時は、さすが歳上だなって思いました」
「じゃあ、今度からは悠希くんだけじゃなくて、松友さんのレジにも行くようにしようかな」
名前の由来が似てることを知って親近感を感じた萩子は、いつの間にか名前で呼ぶようになっています。
楽しい会話であっという間に時間が過ぎ、オーブンレンジから出来上がりを知らせる電子音が聞こえてきました。萩子はキッチンに移動すると、焼き菓子を取り出します。
「まずは、一口味見を・・・。うん、美味しく出来てる」
出来に満足して、2つ載せたお皿を悠希の前に置きました。
「どうぞ」
「いただきます」
悠希は焼き菓子を一口食べると、感動したように声を上げます。
「これ、すごく美味しいです!」
「よかったー。もう1つどう?」
すぐに2つとも食べてしまった悠希に、萩子はクスクス笑いながら更に勧めました。
「いいんですか?無くなっちゃいません?」
「いっぱい作って主人の分はちゃんとあるから、大丈夫よ」
「じゃあ、もう1つだけ」
追加して渡した焼き菓子を美味しそうに食べる姿に、嬉しくなります。
「ほんと美味しいです。手作りでこんなに美味しく作れるなんて、星野さんすごいですね」
褒められて気分が良くなり、より悠希と打ち解けたいと思いました。
「萩子でいいわよ」
そんな言葉をかけてしまいます。
(そういえば、貴之さんとお付き合いしてから違う男の人と二人きりなんて初めてなんだ)
あまりに自然に会話していたので、その事実に今まで気が付きませんでした。
(なんか、まるで恋人同士みたい・・・)
そこで疑問が湧きました。
(彼女とか、いるのかなー)
「ほし、えっと萩子さんって料理得意なんですか?」
「得意ってほどじゃないけど、これはそんなに難しくないのよ」
続けて軽い感じを装って、探りを入れるように訊いてみます。
「今度、彼女さんに作ってもらったら?」
「彼女、料理とか苦手みたいなんですよね」
悠希はそんな意図に気づいた様子もなく応えました。
(やっぱり、いるわよね)