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コンビニバイトの男の子
第5章 誕生パーティー

【3】
パーティー当日、駅前のスーパーに食材の買出しに来た萩子が、サッカー台で袋詰めをしている時です。
「あら?星野さんの奥さん」
突然呼びかけられました。
(この声は、竹内さんの・・・)
声のした方を向いた萩子は、声を掛けてきた女性よりも先に、少し後ろに佇む紺色の学生服を着た大柄の男の子に内心で驚きます。
(えっ、マサちゃん!?)
それは、星野家の隣に住む竹内家の一人息子、真沙人でした。
驚きを隠し、目の前の母親に返事を返します。
「竹内さん。おはようございます」
「おはようございます。朝からたくさん買ったわねー」
「え、ええ・・・」
「あら、お酒まで。何かあるの?」
「ゆ、友人と食事会を・・・」
世話好きなのはいいのですが、優しそうな顔立ちに似合わず詮索好きな性格なので、萩子は苦手意識を持っていました。質問攻めでたじたじになっていると、真沙人が母親を諌めます。
「母さん、失礼だろ」
すると今度は、真沙人に対して注意します。
「マサちゃん、星野さんの奥さんに挨拶しなさい」
「こ、こんちは」
「もう高校生だっていうのに、いつまでたっても子供なんだから。今日だって、昨日から腕が痛いって言うからここの整形外科に連れてきたら、捻挫してるって言われて。何処で怪我したんだか」
「もういいだろ。学校行くから」
「ちょっと待ちなさい」
その場を去ろうとした真沙人を、母親が引き止めました。
「なんだよ?」
不機嫌そうな問い掛けに応えず、萩子に向き直ります。
「奥さん、自転車よね?この子に荷物を駐輪場まで運ばせるから」
「そんな、腕怪我してるのに。私は大丈夫ですから」
慌てて申し出を断りましたが、母親は笑って真沙人の腕を取って萩子に差し出します。
パーティー当日、駅前のスーパーに食材の買出しに来た萩子が、サッカー台で袋詰めをしている時です。
「あら?星野さんの奥さん」
突然呼びかけられました。
(この声は、竹内さんの・・・)
声のした方を向いた萩子は、声を掛けてきた女性よりも先に、少し後ろに佇む紺色の学生服を着た大柄の男の子に内心で驚きます。
(えっ、マサちゃん!?)
それは、星野家の隣に住む竹内家の一人息子、真沙人でした。
驚きを隠し、目の前の母親に返事を返します。
「竹内さん。おはようございます」
「おはようございます。朝からたくさん買ったわねー」
「え、ええ・・・」
「あら、お酒まで。何かあるの?」
「ゆ、友人と食事会を・・・」
世話好きなのはいいのですが、優しそうな顔立ちに似合わず詮索好きな性格なので、萩子は苦手意識を持っていました。質問攻めでたじたじになっていると、真沙人が母親を諌めます。
「母さん、失礼だろ」
すると今度は、真沙人に対して注意します。
「マサちゃん、星野さんの奥さんに挨拶しなさい」
「こ、こんちは」
「もう高校生だっていうのに、いつまでたっても子供なんだから。今日だって、昨日から腕が痛いって言うからここの整形外科に連れてきたら、捻挫してるって言われて。何処で怪我したんだか」
「もういいだろ。学校行くから」
「ちょっと待ちなさい」
その場を去ろうとした真沙人を、母親が引き止めました。
「なんだよ?」
不機嫌そうな問い掛けに応えず、萩子に向き直ります。
「奥さん、自転車よね?この子に荷物を駐輪場まで運ばせるから」
「そんな、腕怪我してるのに。私は大丈夫ですから」
慌てて申し出を断りましたが、母親は笑って真沙人の腕を取って萩子に差し出します。

