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コンビニバイトの男の子
第4章 食事会

コンビニの自動ドアが開き、来店を告げるチャイムが鳴ります。
「いらっしゃいませ」
レジにいる店員の男性が2人、声を掛けてきました。そのうちの1人、悠希と目が合い、萩子はどきっとします。
(やっぱり、バイトしてた・・・)
2回目の肉体関係の後、悠希と会うのは約1か月ぶりでした。悠希は萩子と一緒に貴之が入ってきたのに気付くと、軽く会釈してレジの応対を続けます。
前回このコンビニに来たのが2ヶ月以上前ということで、スイーツの品揃えもすっかり変わっていました。貴之と一緒に春限定の洋菓子を選び、レジに向かいます。ちょうど悠希側しか空いていませんでした。
悠希の正面に立つと、1か月前の逢瀬が頭に蘇り緊張してきます。
(貴之さんが横で見てる。平常心、平常心・・・)
萩子はなんとか平静を装い、スマートフォンで支払いを済ませました。
「ありがとうございました」
萩子が悠希から商品を受け取り、ほっとしてレジを離れようとしたときです。
「お客様、すみません。スプーンを入れ忘れてしまいました」
悠希が声を掛けました。
仕方なく、商品を持っている萩子だけレジに戻ります。再び悠希の目の前に立ち、どきどきしてきました。
「すみませんでした」
「いえ」
そう言って、萩子がスプーンを受け取ろうと悠希に近付いた時です。悠希も顔を寄せて、
「・・・また、前みたいに平日も来てください」
と、萩子にだけ聞こえるぐらいの小声で言いました。
「!!」
萩子はびっくりしますが、貴之が見ているかもと気になり、悠希の顔を見ずに会釈だけすると出口に向かいました。
貴之と並んで家に帰る間中、悠希の最後の言葉が頭を離れず、動悸が治まることはありませんでした。
「いらっしゃいませ」
レジにいる店員の男性が2人、声を掛けてきました。そのうちの1人、悠希と目が合い、萩子はどきっとします。
(やっぱり、バイトしてた・・・)
2回目の肉体関係の後、悠希と会うのは約1か月ぶりでした。悠希は萩子と一緒に貴之が入ってきたのに気付くと、軽く会釈してレジの応対を続けます。
前回このコンビニに来たのが2ヶ月以上前ということで、スイーツの品揃えもすっかり変わっていました。貴之と一緒に春限定の洋菓子を選び、レジに向かいます。ちょうど悠希側しか空いていませんでした。
悠希の正面に立つと、1か月前の逢瀬が頭に蘇り緊張してきます。
(貴之さんが横で見てる。平常心、平常心・・・)
萩子はなんとか平静を装い、スマートフォンで支払いを済ませました。
「ありがとうございました」
萩子が悠希から商品を受け取り、ほっとしてレジを離れようとしたときです。
「お客様、すみません。スプーンを入れ忘れてしまいました」
悠希が声を掛けました。
仕方なく、商品を持っている萩子だけレジに戻ります。再び悠希の目の前に立ち、どきどきしてきました。
「すみませんでした」
「いえ」
そう言って、萩子がスプーンを受け取ろうと悠希に近付いた時です。悠希も顔を寄せて、
「・・・また、前みたいに平日も来てください」
と、萩子にだけ聞こえるぐらいの小声で言いました。
「!!」
萩子はびっくりしますが、貴之が見ているかもと気になり、悠希の顔を見ずに会釈だけすると出口に向かいました。
貴之と並んで家に帰る間中、悠希の最後の言葉が頭を離れず、動悸が治まることはありませんでした。

