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コンビニバイトの男の子
第4章 食事会
「帰り道はどっち?」
「萩子さんの家の方向です」
(そっか、私の家、知ってるんだった)
いつものようにスイーツを2つ買ってコンビニの外で待っていた萩子は、私服に着替えた悠希と歩き出しました。歩道に出ると、すぐに悠希が半歩先に出て車道側を進みます。午後のこの時間、コンビニ前の道路は車が多く行き交っていました。
(こういうところも、悠希くんらしいな)
萩子は後に続きながら、斜め後ろから悠希の横顔を眺めます。
(この男の子と、セックスしてたのよね)
不意に浮かんだ言葉に、恥ずかしくなりました。何か話題をと考えますが何も浮かばず、会話がないまま帰路を進みます。
前方から、小さな子供を連れた女性がゆっくり歩いてきました。女の子は、その躰には少し大きく感じる黄色いクマのぬいぐるみを手にしています。無言で歩くふたりの横を通り過ぎようとした時、そのぬいぐるみにぶつからないように、萩子はコンビニの袋を持ち替え立ち止まって避けました。女性が笑顔で軽く会釈をします。子供がバイバイと手を振ったので、萩子は空いている左手を振り返しました。その薬指の指輪に女性が気が付き、ちらりと悠希を見ます。そしてもう一度萩子に、今度は先程と違って真顔で意味ありげな視線を向けると、
「ユイちゃん、行くわよ」
と、子供を急かせるようにして立ち去って行きました。
悠希がコンビニの制服を着ていないため、傍から見たら結婚している年上女性と学生のような年下男性が昼間から親密に歩いていると見られることに、今更ながら気付きます。
(勢いで一緒に帰ることにしちゃったけど、やっぱりまずかったかなー。あのお母さん、きっと変に思ったよね)
そんなことを考えながら歩き出すと、悠希が振り向きました。
「なんか付き添ってもらってすみません。由絵さんと話足りなかったんじゃないですか?」
悠希から話し掛けてきたことで、萩子はほっとして言葉を返します。
「そんなことないわよ。それよりも、ほんとに大丈夫なの?」
「正直に言うと、早上がりできて助かりました」
「やっぱり・・・。季節の変わり目だし、風邪とか?咳はしてないみたいだけど、熱は?」
「あ、風邪じゃないんです」
心配してたて続けに質問する萩子に、悠希が力無く笑って否定しました。
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