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女旅芸人衆の淫ら旅
第6章 お瞭の縁談

地頭の本屋敷の広間は襖が取り外され、ただでさえかなりの広さの部屋は走り回れるほどの広間に様変わりしていた。

たくさんの膳が置かれて一行は歓待を受けることとなる。
座員のおなご(女)衆が我先にと膳の前に陣取ってゆく。
上座も下座も関係なしに座り込む座員を見て、
「申し訳ございません、躾が出来ていなくて…」と座長のお絹が恐縮する。
「かまわん、かまわん、今夜は無礼講だ。たくさん召し上がれ」
宴を催す開宴前の口上をする前に、おなご(女)衆は箸を手にしていた。

そんな風になし崩し的に宴が始まる。
おなご(女)衆の若い乙女の体臭が満ちて、地頭の奉公人達の顔も綻ぶ。

一通り食事が終えようかというときに、
地頭が手招きして倅(せがれ)の順之助を呼び寄せて、二人して良案の前に正座した。

「先生さまの手当てのお陰で、ほれ、倅(せがれ)の順之助もこの通りピンピンしております
なんといってお礼を申せばよいものか…」

「いえいえ、礼には及びません
こうして宴を開いて頂いているのが何よりの褒美でございます」

そう、倅(せがれ)の順之助は傷は癒えているはずなのだ。
だが、なにやら深刻な顔つきの順之助に良案は不可解に思った。

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