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女旅芸人衆の淫ら旅
第7章 出雲へ
「いつの世も、泣くのは女なんだよ
何が男尊女卑よ…女がいなけりゃ子供も産めないくせにさ
だから、私は一座を旗揚げしたのさ
今に男の力を借りなくても女だけで立派に渡世をしてやるさ」
女が泣くのをこれ以上見たくはないからねと、一座の座長であるお絹は、皆に涙を見せまいと背を向けて海を見つめるお瞭の背中を眺めながらキッと怖い顔をした。
『この人はどんな過去を送ってきたのだろうか…
もしかしたら相当の地獄を見て、辛酸を舐めてきたのだろうな』と良案はそのように思わずにはいられなかった。
「いいかい、あんたは世を忍ぶ仮の姿とはいえ、お瞭の旦那なんだからさ、もうこれ以上あの子を泣かしたら承知しないからね」
「わかってますよ、私にはお瞭が何がなんでも必要なんです」
「良い心がけだねぇ、でも、ついでに私にも、ほんの一欠片でもいいから、お瞭さんの目を盗んで私にもお情けを頂戴な」
「わかってますって…お絹さんなら生理もあがって孕ませる心配がないから、中におもいっきり出したいときはこちらからお願いしますよ」
「先生さん、あんた今、さらっと私がババアだって言ったんだよ」
そう言ってお絹さんは良案の尻をつねった。
「いててて…それはそうと、峠の茶屋に置いてきたお加代ちゃんはどうするんです?」
まさか何も告げずにサヨナラするつもりですか?と小声で訊ねてみた。

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