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女旅芸人衆の淫ら旅
第9章 旅立ち~新たなステージへ

二人のおなご(女)、おかっぱで年の頃は14、5歳といったところか…顔立ちがよく似ていて双子のようだ。

双子かい?
権蔵がそう訊ねると「年子なんです」と声を揃えて答える。

「私が4月生まれの姉でお駒と言います」

「で、私がそのつぎの年の3月生まれで妹のお袖と言います」

「ほぉ~…年子かい。そりゃあ、似ていて当然だよな」

ささ、米を研いで釜戸に火を入れてくれるかい?

そのように命じると、さすがに一座でも賄いをしているだけあって手際がよい。

「誰に習った?」

「座長さんが教えてくれた」

座長…ああ、旦那の幼なじみとかいうあのおなご(女)か…
おなご(女)の躾が行き届いている。
当旅館の旦那の幼なじみというが、どうして夫婦(めおと)にならなかったのだろう?
あの座長というおなご(女)が女将に座ってくれさえいりゃ、当旅館も繁盛間違いなしだろうに…

「板前さん、お米を炊き始めるよ」

お駒の声にハッとして権蔵が我に返る。

「じゃあ、次はしじみ汁を作りたいから出汁をとってみるかい?」

「えっ?おしえていただけるんですか?」

「ああ、あんたら、筋がいいんで、こちらも教え甲斐があるよ」

久々に誰かに調理を教える喜びを感じた。
冗談ではなく、この子達を内弟子にして鍛え上げたい衝動にかられた。
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