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女旅芸人衆の淫ら旅
第9章 旅立ち~新たなステージへ

温泉街の広場から鶏の朝鳴きよりも先に、かわら版の威勢のいい声が響き渡った。

「なんだ?なんだ?」

騒ぎを聞き付けて番頭も宿から飛び出てきた。

「いったい何でしょうね?」

「さあ?とにかく広場に行ってみましょう」

権蔵は番頭と二人で駆け足で広場に行ってみた。
広場は朝っぱらからかわら版のオヤジの威勢のいい声に集まりだした人で溢れ返っている。
その中心にかわら版のオヤジが「号外だ!号外だよ!」と号外のかわら版を巻き散らかしていた。

巻き散らかされた号外なるものを、必死の思いで番頭が手にする。

- 江戸開城(えどかいじょう)
江戸時代末期の旧暦慶応4年4月11日。明治新政府軍(東征大総督府)と旧幕府(徳川宗家)との間で行われた江戸城の新政府への引き渡しが決定! -

号外を読んで、番頭は「なんと!」と目を見開いた。

「何です?何て書いているんです?」

字の読み書きの出来ない権蔵は、内容を早く教えてくれと番頭に食い下がった。

「幕府が江戸城を明治新政府軍に引き渡したんだとさ」

「ええっ?っていうことは、このキナ臭い争い事に終止符が打たれたってことですか?」

「ああ、もういざこざは無くなるよ、平和な世の中になるんだよ!これで戦(いくさ)で傷ついた者たちが我先にと湯治ににやってくるよ!」

また温泉街に活気が戻ってくると、温泉街の人々は安堵した。

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