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女旅芸人衆の淫ら旅
第9章 旅立ち~新たなステージへ
「しかし、この大変なときに、旦那はグースカ寝てるんでしょうかね?」
まったく呑気なものだと権蔵は呆れ返った。
「まあね…旦那様は夕べ初夜だったから仕方ない」
「えっ?初夜?」
「おっとっと、口が滑ってしまったよ…
いいかい、この事は聞かなかったことにしてくれ」
そんな騒ぎが起こっているとも知らず、
なにやら賑やかだなと思いながら、ようやく清吉は目を覚ました。
自分の部屋とは違う天井の景色に「おや?ここはどこだい?」と寝ぼけていたが、ふと手を伸ばした先に柔らかい女体を感じてハッ!と昨夜の事を思い出した。
『あれは夢ではなかったのだな!』
恐る恐る清吉は隣に寝ているおなご(女)の顔を覗き込んだ。
確かに自分は昔の恋しい女であるお絹を抱いたつもりだが、本当は別の遊女でも連れ込んでしまったのではないかと半信半疑であった。
覗き込んだおなご(女)の顔は、紛れもなくお絹で夢ではなかったのだと安堵した。
そこへ、パタパタと駆け足で近づいてくる足音がした。
「だんな様!だんな様!起きてらっしゃいますか?」
紛れもなく襖の向こうから呼び掛けて来たのは番頭の声だ。
どうして自分がこの客間にいることを知っているんだ?と慌てふためいたが「ああ、これは番頭さん、どうも客人と朝まで飲んだくれてしまったよ」と見え透いた嘘を告げた。

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