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女旅芸人衆の淫ら旅
第3章 延岡へ
「いいんですか?興行を打つ時には人手が足りなくなりますよ?」
山を降りて里に向かう道中で良案はそれとなくお絹に問いかけた。
もちろん、峠の茶屋にお加代を置いてきた事を問いただそうとした。
「あの子はね、元々、私が惚れ込んで一座に引き込んだ子じゃないんですよ。
備前(岡山県)で興行をしていた時にね、お加代の親戚連中から押し付けられた子なんだよ。
ちょうど流行り病があった頃でね、お加代の両親はポックリと逝っちまったのさ…
身寄りがないわけじゃなかったんだけどね、お加代の親戚連中も財源の乏しい連中でね…お加代を育てる余裕がないと言うんだよ。
二束三文で…いや、タダでいいから引き取ってくれないかと言われてねえ。
ほら、あの子は見たとおり身体も華奢だし、雑技は無理だしね、
あの子を見初めてくれる人がいたら受け渡す方があの子の為だと思うんだよ」
その口ぶりからして、延岡での興行が終わっても、お加代を迎えに行く気などないのだと推測できた。

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