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女旅芸人衆の淫ら旅
第3章 延岡へ
「お加代を…あのオヤジに召し上げようというんですか?」
「いいかい?おなご(女)ってのはね、見初められた男と一緒にいるのが一番の幸せなんだよ
あのオヤジがお加代を大事にしてくれるんなら、うちに居るよりはよほど幸せだと思わないかい?」
このお絹という女は、一座の娘たちを商売道具の駒として見ているのではなくて、娘たちの幸せを誰よりも願っている母親のような人なんだなと良案は感心した。
そうこうしているうちに、一座は延岡の領内に辿り着いた。
薩摩藩のように倒幕の気合いもないのか、関所も設けられていなくて、一座は難なく藩内に入れることが出来た。
ある広場で「ここがいいね、この場所で見世物小屋を建てようじゃないか」とお絹が気に入った広場の主を問い合わせようと、近くの家の者に尋ねてみると「ああ、ここは地頭の伴内様の土地だよ」と教えてくれたので、お絹は良案とお瞭を引き連れて伴内様のお屋敷に見世物小屋を建ててもよいかお伺いに行くことにした。
屋敷を訪ねてみると、何やら奉公人たちがバタバタしていて、ただ事ではないことに気付いた。
そのうちの一人に「何かあったのですか?」と問うてみると、
「伴内様のご子息が怪我をなさったのでございます」と慌てふためいていた。

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