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女旅芸人衆の淫ら旅
第3章 延岡へ
「私は一人でも日の本の民が健やかで過ごしてくれればそれでいいのです。
それに端くれにも私は一座の座員です。
何よりも興行を立てさせてくれる願いを申し出るのは当然ではないですか」
「あんた、本当にいい男だねえ」
良案の気っ風の良さにお絹は心底良案に惚れ込んだ。
「ほう…旅の一座とな…よかろう、陣内に倅(せがれ)の家屋を建てようと考えていた更地があるのだ。
そこで興行を打つとよろしい」
案ずるより産むが易しとはこの事だなと良案は驚いた。
お許しをいただけたのなら、正々堂々と興行を打ち立てる事ができる。
「あと、もうひとつお願いがございます
今、ご子息の具合を私どものお瞭が診ておりますが、
あの者をしばらくこちらで面倒を見てやってくれまいか?」
「あのおなご(女性)だけでよろしいのかな?
人手が欲しいのなら屋敷の者を付けさせるが…」
「いえ、お瞭はそんじょそこらの医者よりも看護にかけては長けておりますゆえ、一人でも充分です」
「では、あの者を屋敷を自由にしてもよろしいと伝えておこう
それと、一座の者にも必要なものがあれば何なりと申し出よと言い聞かせておきなさい」
こうして、一座は延岡の一等地にて興行を打つ約束を取り付けた。

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