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Deep Throat - ディープスロート
第3章 BLACKMAIL
彩芽は深呼吸をして、開口一番、最も伝えたいことを伝えた。
「田所先生、うちのために本を書いてください…」
彼女は再び頭を下げ、目の前の作家に直球を投げつけた。
田所は明瞭に要件を話す彩芽の清々しさに、「ははは…」と笑いだしてしまった。
それを聞いて、彼女は慌てて顔を上げた。
田所は『小倉さん』、『彩芽さん』、彼女をどちらで呼ぼうかと考えた。
「彩芽さん…いいね…まっすぐで…気に入りました…」と笑いながらに答えた。
彼は俯いて目を合わせられない彩芽を見た。
「こういう時は…『昨日は母の葬儀に参列して頂き、ありがとうございました…』っていう切り出しが良いんじゃない…?」と笑みを浮かべていた。
彩芽は小さく「あっ…」と気付き、彼女の顔がすぐに赤くなっていく。
彼女は慌てて手提げ袋の存在を思い出し、袋から物を取り出し始めた。
「これは編集長からです…」
と縦長の木箱に入った物を取り出し、テーブルの上に置いた。木の箱の中央には赤いリボンが結ばれて封をされていた。そのリボンは見た目が寂しいと、彩芽が結えたものだった。
「これは私からです…」
と彩芽は編集長には大きさで負けるが、小さな木箱を取り出し、テーブルの上にそっと置いた。
「田所先生、うちのために本を書いてください…」
彼女は再び頭を下げ、目の前の作家に直球を投げつけた。
田所は明瞭に要件を話す彩芽の清々しさに、「ははは…」と笑いだしてしまった。
それを聞いて、彼女は慌てて顔を上げた。
田所は『小倉さん』、『彩芽さん』、彼女をどちらで呼ぼうかと考えた。
「彩芽さん…いいね…まっすぐで…気に入りました…」と笑いながらに答えた。
彼は俯いて目を合わせられない彩芽を見た。
「こういう時は…『昨日は母の葬儀に参列して頂き、ありがとうございました…』っていう切り出しが良いんじゃない…?」と笑みを浮かべていた。
彩芽は小さく「あっ…」と気付き、彼女の顔がすぐに赤くなっていく。
彼女は慌てて手提げ袋の存在を思い出し、袋から物を取り出し始めた。
「これは編集長からです…」
と縦長の木箱に入った物を取り出し、テーブルの上に置いた。木の箱の中央には赤いリボンが結ばれて封をされていた。そのリボンは見た目が寂しいと、彩芽が結えたものだった。
「これは私からです…」
と彩芽は編集長には大きさで負けるが、小さな木箱を取り出し、テーブルの上にそっと置いた。