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Deep Throat - ディープスロート
第3章 BLACKMAIL
「いえ…」と彩芽は首を横に振った。
「密告者は私です…」と彼女は続けた。

田所は冷静な彩芽の声を聞き、背筋が凍りついた。だが彼女が何を考えているのか、彼の危険を察知するレーダーはすでに彩芽を『要注意』と認識した。

「彩芽さんの情報源は…?」
田所は腕を組んだまま尋ねた。

彩芽はバッグに手を伸ばした。白い封筒を両手で掴み、それをテーブルの上に置いた。
「これです…母が田所先生から頂いた手紙です…」

田所は腕を組むのを止め、身を乗り出して、その封筒に手を伸ばそうとした。
だが彩芽はとっさに封筒を掴み、自身の脚の上に隠した。

「これはほんの一部です…中には先生に届かず…母の元に戻ってきた手紙もあります…」
彩芽は封筒を一つ一つ選び、そのうちの一つを手にし、田所に見せた。

「手紙は全て神戸の家に保管されていたそうです…残りは宅配便で私の家に送りました…」

彼の眉が吊り上がるのを、彩芽は見逃さなかった。
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