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Deep Throat - ディープスロート
第4章 秘密保持契約
彼は床の間に置いてあった、立方体の桐箱を手に取り、それをテーブルの上に置いた。琴を収める箱と同じくらいの大きさだった。箱には赤い綿の紐が十字に架かり、箱の上でしっかりと結ばれていた。
田所は彩芽の斜め前に座り、「開けてみて…」と穏やかな口調で促していた。
彩芽は蝶結びになっていた赤い紐に手を掛け、両端をゆっくりと引いた。まさか中に人の首なんか入っていないよね…と思いを巡らせ、慎重に紐を解いていく。そして上蓋の箱をそっと上げる。桐の香りが彩芽の鼻に届き、彼女は箱の中身に不安を感じながら覗いていく。
「はっ…」と彩芽は驚きの声を上げ、上体が素早く後ろに下がっていた。
彩芽は上蓋の箱をそっと側に置いた。
桐箱の中には鮮やかな紅色の束が見えた。それは麻縄だった。彩芽は箱にそっと両手を添えた。だが束になった麻縄には、手を伸ばせなかった。
「あっ…」
彩芽が弱々しい声を上げた。
彼女の背後に田所が座り、彼も彼女と同じように、脚をテーブルの下の空間に入れていた。
田所は彩芽の脇の下から腕を伸ばし、「私が取ってあげよう…」と伝えた。
田所は彩芽の斜め前に座り、「開けてみて…」と穏やかな口調で促していた。
彩芽は蝶結びになっていた赤い紐に手を掛け、両端をゆっくりと引いた。まさか中に人の首なんか入っていないよね…と思いを巡らせ、慎重に紐を解いていく。そして上蓋の箱をそっと上げる。桐の香りが彩芽の鼻に届き、彼女は箱の中身に不安を感じながら覗いていく。
「はっ…」と彩芽は驚きの声を上げ、上体が素早く後ろに下がっていた。
彩芽は上蓋の箱をそっと側に置いた。
桐箱の中には鮮やかな紅色の束が見えた。それは麻縄だった。彩芽は箱にそっと両手を添えた。だが束になった麻縄には、手を伸ばせなかった。
「あっ…」
彩芽が弱々しい声を上げた。
彼女の背後に田所が座り、彼も彼女と同じように、脚をテーブルの下の空間に入れていた。
田所は彩芽の脇の下から腕を伸ばし、「私が取ってあげよう…」と伝えた。