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Deep Throat - ディープスロート
第4章 秘密保持契約
男はゆっくりとフィルムを剥がすように、彩芽のジャケットを後ろに引いていく。それに連動して、彼女の両腕も後ろに動いていく。

「皺になるといけないからな…」
手の動きは慎重で、彩芽の体が痛まないよう、そっとジャケットを剥がしていく。

その声に彩芽は、ただ目を閉じ、従うだけだった。

男の手が彩芽の両肩に触れた。それは本の角がフィルムの動きを止めたようだった。ジャケットが両肩を抜け、フィルムが本全体からそっと剥がされるように、彩芽の両腕を生地の擦れる音を立てながら、袖を抜けていった。

男は本を体の正面にまっすぐ置くように、女の脇の下に両腕を伸ばし、麻縄に手を伸ばした。テーブルには3束の赤い縄が置いてあった。

彩芽は互いの体が密着すると、口からは「ァ…」と吐息が漏れ始めていた。

彩芽が息を切らしながら、田所に尋ねた。
「私には分からないんです…」
その声はもう掠れていた。

「母はどうして先生に…『あの真っ赤な縄で…私を縛って欲しい…』と願った気持ちが…」

田所は両手に縄束を掴み、腕を彩芽のお腹に絡ませ、女を抱きしめていた。そのまま、うなじにキスをしていた。

女は「ハァ…」と吐息を漏らしていた。
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