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Deep Throat - ディープスロート
第4章 秘密保持契約
「今度は君が…誰にも言えない…秘密の追体験記を書いていくんだ…薄い本になるのか…分厚い本になるのか…それは分からない…君が表紙を捲るんだ…」
田所は彩芽に語りかけながら、縄束を持つ両手を後ろに下げ、彼女を自由にした。男は彼女の背後で、音を立てないよう、静かに縄尻を口に咥え、ゆっくりと麻縄の束を解いていた。
彩芽の腕がそっとテーブルの上から動き始めた。「はぁはぁ…」と息が荒くなり、目を閉じていた。
覚悟を決めるように、ゆっくりと時間をかけて、おぼつかない動きで、手が後ろに回っていく。
田所は彼女に手を差し伸べるように、女の両手を優しく握った。
男の「力を抜いて…」という言葉に、彩芽は頷き、肩の力が抜けていった。
彩芽は右手、左手の順に両手が背中に回された。彼女の体は静かに前に倒され、上体がテーブルの上に乗っていた。
彩芽は目を閉じ、この場から離れられないことに気付いた。座卓の下に両脚を入れていたため、両脚を上げてもテーブルに膝が当たってしまう。手をかけないと立ち上がれなかった。その手は田所に握られ、踏み込んではいけない世界に足を入れてしまった後悔に、口を一文字に閉じていた。
田所は彩芽に語りかけながら、縄束を持つ両手を後ろに下げ、彼女を自由にした。男は彼女の背後で、音を立てないよう、静かに縄尻を口に咥え、ゆっくりと麻縄の束を解いていた。
彩芽の腕がそっとテーブルの上から動き始めた。「はぁはぁ…」と息が荒くなり、目を閉じていた。
覚悟を決めるように、ゆっくりと時間をかけて、おぼつかない動きで、手が後ろに回っていく。
田所は彼女に手を差し伸べるように、女の両手を優しく握った。
男の「力を抜いて…」という言葉に、彩芽は頷き、肩の力が抜けていった。
彩芽は右手、左手の順に両手が背中に回された。彼女の体は静かに前に倒され、上体がテーブルの上に乗っていた。
彩芽は目を閉じ、この場から離れられないことに気付いた。座卓の下に両脚を入れていたため、両脚を上げてもテーブルに膝が当たってしまう。手をかけないと立ち上がれなかった。その手は田所に握られ、踏み込んではいけない世界に足を入れてしまった後悔に、口を一文字に閉じていた。