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バニーガールの穴の奥
第16章 そらとぶうさぎ

ユイに…加藤さんのこれは…
店的にはOKなのか?と訊いたら
加藤さんはお金を支払ってくれてるので
店的には…OKなのだそうで…。

まぁ…、カノンも加藤さんも
幸せそうにしてるから…まぁ…いいか…。

その日は…水曜日で…、
店内の客も…まばらだった…。

加藤さんはカノンと…
奥にお楽しみに行ってしまって。

『何か…お作りしましょうか?』

「そうだな……モヒート頼むよ…。
俺の分と…ユイの分…作ってくれ…」

待っていると…グラスの中に
ミントの葉が散りばめられた
爽やかな香りのするモヒートが
俺の前に出されて。

『モヒートで…ございます…。
あの、……前に…私がしていた
お礼のお話は…憶えておいででしょうか?』

ユイの言葉に俺はモヒートの
グラスに口を付けたままで
自分の記憶を…遡って
ユイのお礼に付いて思い出していて。

「その時になったら、何らかの形で
俺に礼をしてくれるって言うやつか?」

『はい…、今が…”その時”……
なんじゃないかと思いまして』

ユイが俺にお礼をすると
言っていたタイミングが…
”全てが上手く行ったその時”が
ユイとしては…”今”だから
俺にお礼がしたいのだと…話をして来る。


『貴方の…お時間を…、
頂けないでしょうか…?』

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