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バニーガールの穴の奥
第16章 そらとぶうさぎ

先に…一応念の為に
持って来ていたスーツを
コインロッカーに預けて。

腕時計で時間を確認すると、
待ち合わせの時間の9時の
丁度…10分前ぐらいに
駅前の…待ち合わせ場所に着いた。

『おはようございます…、
まだ…待ち合わせの時間前ですよ?』

ユイの声が聞こえて…、
思わず…言葉を失ってしまった。

いつも…見ている…スタンダードな
バニースーツ姿からは…、
想像もつかなかったユイの
私服姿を…見て…衝撃が走った。

「俺より早く待ってたんだろ?
遅くなっちまって、悪かったな…」

『いいえ…っ、いっ、良いんです。
私が…勝手に…時間を決めておいて
早すぎる…時間に…来てしまったので…ッ』

いつもは…カッパーブラウンの
ストレートの髪を降ろしているのに、
今日のユイはふわふわカール…と
言うかは…ウエーブがくっきりと出る
キャバ嬢が…する感じの縦ロールに
近い感じのボリューミーな巻髪を
崩してラフにしたみたいな…感じになっていて。

「今日は…髪…巻いて来たんだな…」

『こっ…これは…ッ…その…
か、カノンが…巻いてくれると…』

「それに…メイクも…いつもは
割とナチュラルメイクなのに
涙袋とか…マスカラ盛ってないか?」



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