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バニーガールの穴の奥
第18章 バニーガールの穴の奥

「男は…女の涙に弱い生き物だからな…、
それが…自分が気に掛けてる
大事に…思ってる…女なら…尚更…だ」

『……なっ…!!?えっ…それって…』

「いやっ…バカッ…そうじゃない…
いや…あ、…そう…じゃなくも…ないっ…」

唯花が俺の言葉に驚いた顔を
して…また感極まりそうだったから、
慌てて自分の言葉を訂正したが
別に間違ってないから…
訂正した事を訂正していて。

俺は……ビルの屋上に居ながら…
深い…墓穴を掘ってしまっていた…。
いや…もう…これは…地下の無いビルの
地下までの…勢いの穴…だな……。

「ああっ…、分かった…もう…いい
もう…俺の負けだって…認めるよ…。
ユイ…いや、唯花…俺はッ―――んぐっ…!」

俺がユイと唯花に敗北宣言を
しようとした口を唯花が塞いできて。
ダメですと首を俺の口を
両手でしっかりと押さえながら
ゆっくりと唯花が左右に振って来る。

『ダメですッ…琢磨さん…、
それは…いまっ…ここで…絶対に
言っちゃダメですッ…ッ…、ダメッ…』

と…今にも…涙が零れそうな…
堪らなさそうな表情で
そんな事を言われてしまったら…、
もう…俺の方も…どうにでもなって
セーブもブレーキも…掛かりそうにない。

「あっち…でなら…良いのか…?…唯花」

俺のその問いかけに唯花は
コクンと…首を縦に振って同意した。


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