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四宮教授のSM講義
第1章 講義一 卑劣な罠
 大学一年生の、夏休み前の七月の初めごろ。わたしは同じサークルのニつ年上の先輩と付き合い始めていました。

 手を握っただけでドキドキするような初心なわたしたちは、一緒に映画を観に行ったり、お気に入りのアーチストのコンサートに行ったりするぐらいで、それ以上の関係には発展していませんでした。けれどそれは付き合い出してからまだ日が浅いから。会うたびに次第に強くなってくる彼の想いは痛いほどに感じていました。わたしの彼への想いも同じです。だから彼に抱かれるのは時間の問題でした。

 その日も、ゼミが終わってからいつもの喫茶店で会う約束をしてました。わたしのファッションは、買ったばかりの綺麗なブルーのオフショルダーのカットソーに、オフホワイト地に小花柄のあしらった少し短めのスカートという夏らしい装いです。
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