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特別捜査官・優子
第1章 遮断
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その時、急に正面から赤い光が見えた。優子はその赤い光を見つめていた。夜空に光る恒星のようだった。その光は赤く、小さかった。彼女はゆっくりと視線を落とし、自身の体を見つめた。ピアスの石ほどの赤いドットが、彼女の胸の中心を指し示していた。そのドットの小ささに、優子は肝を冷やしていく。
民間人がプレゼンなどで使うレーザーポインターは、光点をあえて1円玉くらいの大きさにして販売されている。だが彼女の体に当たるポインターは、光点が非常に小さく、光のぼやけもなかった。優子はそれが兵器用のポインターだと確信した。光点が指し示す箇所に、銃の照準が胸のほぼ中心、つまり心臓の位置にセットされたことを意味していた。
背後でカーテンがそっと動いた気がした。人の気配がし、タバコの匂いがしていた。
優子は右手に持つ警棒のグリップを強く握った。そして右腕をそっと動かそうとする。だが、再び赤い点が優子の右手の甲に当たっていた。その光点はまったくブレなく、甲の一点を常に捉えていた。
民間人がプレゼンなどで使うレーザーポインターは、光点をあえて1円玉くらいの大きさにして販売されている。だが彼女の体に当たるポインターは、光点が非常に小さく、光のぼやけもなかった。優子はそれが兵器用のポインターだと確信した。光点が指し示す箇所に、銃の照準が胸のほぼ中心、つまり心臓の位置にセットされたことを意味していた。
背後でカーテンがそっと動いた気がした。人の気配がし、タバコの匂いがしていた。
優子は右手に持つ警棒のグリップを強く握った。そして右腕をそっと動かそうとする。だが、再び赤い点が優子の右手の甲に当たっていた。その光点はまったくブレなく、甲の一点を常に捉えていた。
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