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特別捜査官・優子
第4章 裏の顔
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「ハァ…ハァ…ハァ…」

部屋には優子の荒い呼吸音がしていた。彼女は正面にある時計の長針を見つめていた。それを見つめる表情は暗く、目に正気がなかった。佐々木が部屋を去ってから5分経過していた。

呼吸をする度、上体に縄の拘束を感じる。ミシミシ、ギシギシと縄が軋む音もする。見えない縄が全身の至るところに這わされていた。自由気ままな女の行動を縛り付ける、世の女の全てが『型にはめられる』ことを望むと思いこむ、男の歪んだ価値観だった。優子は当然そんな願望を持っていなかった。組織の戒律や柵(しがらみ)に縛られることを嫌っていた。だが物理的にまったく余裕のない拘束服を着せられているようで、体は自由が利かない。この縄という物質的な縛りから逃れようと、女は体を動かした。

優子は肩を何度か揺すってみるが、上体が背骨の軸を中心に虚しく回っているだけだった。背骨のあたりにフックが掛けられ、斜め後ろから吊られていた。本来なら肩や腕、指をそれぞれ独立して動かせるはずなのに、肩や腕を動かそうとすると、上体が1つに結束された塊として動いてしまう。
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