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蛇の檻
第5章 ――誇りの試練
玲奈の意識は、静かに揺れていた。

瞼の裏に映るのは、ぼんやりとした光の影。

仄暗いシャンデリアの灯りが、天井にぼんやりとゆらめいている。

熱い――。

身体の奥底から、ゆっくりと熱が湧き上がる。

「気高く生きなさい」

耳の奥に、かすかに母の声が響く。

私は、負けない。私は、屈しない。私は――。

玲奈は、かすかに歯を食いしばった。

その瞬間、仮面の男は微かに口元を歪めた。

「……なるほど」

玲奈の変化を見逃さず、低く囁く。

彼の視線は玲奈の奥深くを見透かすように、じっと注がれていた。

「お前の中には、ひとつの”コマンド”があるようだ」

“気高く生きる”

仮面の奥で、玄蛇(げんじゃ)は確信した。

玲奈はただの女ではない。

この檻に囚われた女たちの多くは、屈服を恐れ、ただ怯え、抗う。

しかし――この女は違う。

彼女は恐れていない。

屈することを拒みながらも、その抗いには、ただの恐怖とは違う何かがあった。

それは、まるで**「自分がどうあるべきかを決めている」**かのような、揺るぎない信念。

玲奈の意志はどこから来るのか?

彼女が口にする「気高く生きる」という言葉は、
本当に彼女自身のものなのか?

それとも、親に教え込まれた”刷り込み”に過ぎないのか?

確かめてみたくなった。

玄蛇は、玲奈の頬を指先で軽くなぞった。

玲奈は震えながらも、ぎゅっと唇を噛む。

「フフフ、その誇りが、本物かどうか――試させてもらおう」

玲奈の試練が、いま始まる。

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