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蛇の檻
第6章 ――狂宴の深淵
玲奈の呼吸は乱れていた。

熱が内側から込み上げ、まるで全身がじわじわと焼かれているような感覚。
汗が額から零れ、喉が乾き、視界が霞む。

まるで身体が自分のものではなくなったかのように、感覚が鋭敏になっていく。

「……っ、はぁ……っ……!」

抑えようとするほど、波のように押し寄せる感覚が玲奈を包み込む。

何かが――確実に狂わされている。

そんな玲奈を、玄蛇は静かに観察していた。
まるで、実験の成果を確認する研究者のように。

玲奈の身体が、跳ねた。 

鎖が軋む音が響き、冷たい金属の感触が肌に食い込む。
腕を引こうとするたびに、鎖が揺れ、その音が静寂を切り裂いた。

「……っ、はぁ……っ……!」

肩が震え、足がわずかに浮く。
膝を閉じようとしても、それを許さぬ拘束が玲奈を固定する。
逃れられない。
身体が、思い通りにならない。

熱が体の奥底から広がり、理性を揺さぶる。

「皆さん、見てお分かりのとおり――」

玄蛇は観客たちへと視線を向け、淡々と語り始めた。

「これこそが、この”薬”の本当の効果です」

琥珀色の液体がまだわずかに残る瓶を手にし、指で軽く振る。

液体が粘りをもって瓶の内側を滑り落ちる様子を、観客たちは食い入るように見つめていた。
「外側から染み込み、やがて内側へと浸透する。皮膚から吸収され、神経へと影響を及ぼす。
これが、今彼女の体に何を引き起こしているのか――皆さん、お分かりですか?」

玲奈は歯を食いしばった。
「……っ、そんな……っ……私は……っ……」

声が掠れる。

思考を保とうとしても、熱に浮かされたような意識が、ゆらりと揺れる。

玄蛇はゆっくりと玲奈へと近づき、仮面の奥で微笑んだ。



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