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蛇の檻
第8章 ーー落ちる意識
第7章――落ちる意識

玲奈の視界が、ゆっくりと霞んでいく。

音が遠のく。
熱が肌にまとわりつく。
意識の奥で、何かがぷつりと途切れそうになる。

「……っ……」

息をするのが、重い。

体の奥から込み上げる波に、玲奈は必死に抗おうとした。
しかし、抗えば抗うほど、それは深く絡みついてくる。

――もう、戻れない。

その瞬間、玲奈の中で何かが崩れた。

視界が反転する。

深く、暗い場所へと沈んでいくような感覚。
まるで、自分自身が意識の奥へと落ちていくようだった。

世界が揺れる。

そして――

すべてが、静寂に包まれた。

***

「はは……見ろ、気を失ったぞ」

「やはり、大したものだ……」

誰かの笑い声が聞こえた。

低く、冷たく、玲奈の無力さをあざ笑うかのような声。

「だが、まだ終わりではない」

玄蛇の声が響く。

その言葉に、観客の間に笑いが広がった。
まるで、期待していたものがようやく訪れたかのように。

――逃げられない。

それが、玲奈の運命だった。

彼らはまだ、終わらせるつもりはなかった。

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