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蛇の檻
第2章 『蛇の檻』 第二章 ――月の宴(つきのうたげ)
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満月の夜。
天窓から降り注ぐ銀色の光が、広間の中央に浮かぶ円卓を照らしていた。
その卓は、深紅のベルベットに覆われている。
まるで、古い劇場の幕のように、柔らかでなめらかで、そして血のように妖しく沈んだ赤。
その上に、怜奈は拘束されていた。
両手両足をX字に広げられ、黒革の拘束具でしっかりと固定されている。
肌に感じるベルベットの感触は、冷たくもあり、妙に吸い付くようでもあった。
視界の端で、台がわずかに回転しているのが分かる。
彼女の周囲には、仮面の男たちがいた。
鼻から下だけが露出した白銀の仮面。
微かに開いた唇からは、彼らの呼吸が漏れ出している。
そして、その視線――
まるで、神が創り上げた完璧な彫像を前にした信奉者のように、静かに、そして熱を帯びて怜奈を見つめていた。
「始めよう」
仮面の男の低い声が響いた。
その瞬間――台が、ゆっくりと動き始める。
回転している。
怜奈の身体が、月光の中で浮かび上がる。
白い肌は、雪のように透き通り、淡く浮かび上がる細い血管が美しい影を落とす。
長い髪は、絹のような滑らかさを帯び、ベルベットの上に流れ落ちる。
その指先までもが繊細で、爪の先まで研ぎ澄まされた細工のようだった。
彼女の身体が、静かに回るたびに――
男たちは、息を詰めた。
天窓から降り注ぐ銀色の光が、広間の中央に浮かぶ円卓を照らしていた。
その卓は、深紅のベルベットに覆われている。
まるで、古い劇場の幕のように、柔らかでなめらかで、そして血のように妖しく沈んだ赤。
その上に、怜奈は拘束されていた。
両手両足をX字に広げられ、黒革の拘束具でしっかりと固定されている。
肌に感じるベルベットの感触は、冷たくもあり、妙に吸い付くようでもあった。
視界の端で、台がわずかに回転しているのが分かる。
彼女の周囲には、仮面の男たちがいた。
鼻から下だけが露出した白銀の仮面。
微かに開いた唇からは、彼らの呼吸が漏れ出している。
そして、その視線――
まるで、神が創り上げた完璧な彫像を前にした信奉者のように、静かに、そして熱を帯びて怜奈を見つめていた。
「始めよう」
仮面の男の低い声が響いた。
その瞬間――台が、ゆっくりと動き始める。
回転している。
怜奈の身体が、月光の中で浮かび上がる。
白い肌は、雪のように透き通り、淡く浮かび上がる細い血管が美しい影を落とす。
長い髪は、絹のような滑らかさを帯び、ベルベットの上に流れ落ちる。
その指先までもが繊細で、爪の先まで研ぎ澄まされた細工のようだった。
彼女の身体が、静かに回るたびに――
男たちは、息を詰めた。
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