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蛇の檻
第2章 『蛇の檻』 第二章 ――月の宴(つきのうたげ)
「……っ」



唇を舐める音がする。

誰かが、喉を鳴らし、唾を飲み込んだ。



そして――ため息が漏れる。



その美しさに圧倒され、思わず息を呑む者。

信じられないものを見たかのように、手を組みながらじっと見つめる者。



ある者は、指を口元に添えたまま動かない。

またある者は、微かに笑いながら、ただ黙って見つめている。



台が回る。

怜奈の姿が、彼らの前を通り過ぎるたび、彼らの微細な反応が変わる。



だが、一つだけ確かなことがあった。



――彼らは、怜奈の美しさに支配されていた。



仮面をつけていてもなお、隠しきれない反応。

ため息、喉を鳴らす音、無意識に揺れる指先。



まるで、神聖な彫像を前にした者が、その神秘に飲み込まれるように。



「彼女はまだ、自分の本質を知らない」



仮面の男が囁く。



その声に、男たちの唇が再びわずかに動く。



「……どちらなのか?」



「彼女は”支配する者”か、“支配される者”か――」



「見極める時が来たな」



無数の手が伸びる。



ベルベットの上を滑る指先が、怜奈の白い肌をなぞる。

細く、ゆっくりと、慎重に。

肩を撫で、腕を沿い、腰を掠め、背を這う。
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