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蛇の檻
第15章 第四夜の宴
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第2話
暗闇に灯る無数の焔が、揺らめきながら玲奈の輪郭を浮かび上がらせていた。
第3夜の宴で、玲奈は男たちの崇拝を一身に受けた。彼女の苦痛と快楽が絡み合い、堕ちゆく様が美しく、妖艶に映えた。それは、獲物が完全に屈服する瞬間ではなく、むしろ高みに昇る儀式のようだった。男たちは彼女を畏れ、そして愛し、狂気にも似た陶酔を捧げていた。
その光景を目の当たりにした玄蛇は、新たな狂気に染まっていた。
彼女は、もはや彼の所有物ではない。かつての玲奈は、彼の手の中で弄ばれ、絶望と屈辱の果てに崩れ去るはずだった。しかし今、彼女は違う。玲奈は悲哀と官能の象徴となり、男たちの心を支配している。まるで聖なる生贄のように、崇拝の対象へと昇華しようとしている。
それが――気に入らなかった。
玄蛇の指が、ゆっくりと杯の縁をなぞる。その瞳には冷えた炎が宿っていた。
「神になるつもりか?」
低く囁くような声が、暗闇に沈む。彼はゆっくりと立ち上がり、玲奈へと歩み寄った。
第4夜の宴が、始まる。
彼女はまだ気づいていない。自らが、さらに貶められる運命にあることを。
崇拝の象徴として奉られた美しい偶像を、今度こそ完全に打ち砕くために――。
暗闇に灯る無数の焔が、揺らめきながら玲奈の輪郭を浮かび上がらせていた。
第3夜の宴で、玲奈は男たちの崇拝を一身に受けた。彼女の苦痛と快楽が絡み合い、堕ちゆく様が美しく、妖艶に映えた。それは、獲物が完全に屈服する瞬間ではなく、むしろ高みに昇る儀式のようだった。男たちは彼女を畏れ、そして愛し、狂気にも似た陶酔を捧げていた。
その光景を目の当たりにした玄蛇は、新たな狂気に染まっていた。
彼女は、もはや彼の所有物ではない。かつての玲奈は、彼の手の中で弄ばれ、絶望と屈辱の果てに崩れ去るはずだった。しかし今、彼女は違う。玲奈は悲哀と官能の象徴となり、男たちの心を支配している。まるで聖なる生贄のように、崇拝の対象へと昇華しようとしている。
それが――気に入らなかった。
玄蛇の指が、ゆっくりと杯の縁をなぞる。その瞳には冷えた炎が宿っていた。
「神になるつもりか?」
低く囁くような声が、暗闇に沈む。彼はゆっくりと立ち上がり、玲奈へと歩み寄った。
第4夜の宴が、始まる。
彼女はまだ気づいていない。自らが、さらに貶められる運命にあることを。
崇拝の象徴として奉られた美しい偶像を、今度こそ完全に打ち砕くために――。
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