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蛇の檻
第16章 『神の夜明け』
第1話

夜が明け、静寂が訪れる。
闇に満ちていた歓声と狂騒は、まるで潮が引くように消え去り、男たちの欲望を飲み込んだ部屋には、一時の沈黙だけが漂っていた。

玲奈は台の上で横たわっていた。
まるで、死んだように。

彼女の肌には、昨夜の熱 がまだ微かに残っている。
だが、それを感じる者はもういない。
玲奈自身ですら、その熱を覚えてはいなかった。

瞼は閉じられ、胸はゆっくりと上下していた。
彼女は眠っているのではない。
ただ、意識というものがどこか遠くへ置き去りにされているだけだった。

「神は死なない」

そう信じて疑わない男たちは、夜が終わった今、再び玲奈との夜を夢想し始める。
彼らは、この沈黙すらも 「次の儀式への準備」 だと信じて疑わなかった。

「今夜も会えるのか」
「今夜こそ、もっと近くで触れたい」
「今夜も、我らの神は微笑むだろう」

囁き合う男たちの瞳は、すでに次の宴に向かっていた。
彼らは 「神との交わり」 を待ち望む狂信者のように、今宵の訪れを楽しみにしている。

台の上の玲奈は、ただ静かに横たわっているというのに。

扉が開く音がした。
ゆっくりと、足音が響く。

弦蛇が現れると、男たちは歓喜し、笑い、玲奈へと視線を向けた。

「見ろよ、まだ綺麗だ」
「やっぱり神は壊れないんだ」
「次の夜も、また……」

だが、弦蛇の顔は、決して笑ってはいなかった。

彼の視線が玲奈に向けられたとき、その瞳には不機嫌な色 が滲んでいた。
彼はゆっくりと、玲奈の傍に歩み寄る。

玲奈は動かない。
弦蛇の気配すら感じていないかのように。
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