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蛇の檻
第3章 『蛇の檻』 第三章 ――揺らぐ意識
玲奈は、視界を奪われていた。

目隠しは滑らかな布でできていたが、その闇の感触は冷たい鉄の檻のようだった。

どこに誰がいるのか分からない。

どれだけの視線が自分を見つめているのかも。

ただ、確かに感じる――

無数の手が、玲奈の肌をなぞっている。 

肩を掠める指。
腕を滑る掌。
喉元をなぞる爪。
腰のくびれを測るような感触。

指先が髪をすくい上げるたび、繊細な静電気のような感覚が背筋を這う。

玲奈は本能的に身をよじった。

だが、四肢はX字に拘束されたまま、わずかに震えるだけ。

「……っ……!」
息を詰める。

どこに誰の手があるのか分からない。

次にどこに触れられるのかも分からない。

見えない闇の中で、玲奈はただ感覚だけに支配されていた。

「まだ抗うのか?」

仮面の男の声が、ゆっくりと玲奈の耳に届いた。 

「お前はもう、知っているはずだ」

玲奈は唇を噛みしめた。

知っている――?
何を?

「お前の本質が、どちら側なのか」

男の声は静かだったが、その響きは玲奈の心をゆっくりと締めつけた。

玲奈は、視界のない闇の中で、自分自身の内側へと意識を向けた。

柊玲奈という人物

玲奈は、決して”弱い人間”ではなかった。

かつて、彼女は確かに誰にも負けない強さを持っていた。

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