この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
夜に咲く名前のない恋人達
第2章 ホストクラブデビュー
すると姫が女王のように微笑みながら、ぷりんに視線を向けた。

「今日、連れてきたの。うちの新メンバー」

「へぇ〜?姫の後輩なんだ?」

途端に、視線が私に集まる。

「ぷ、ぷりんです……」

オドオドと名乗ると、男たちはクスクス笑った。

「ぷりんちゃん? 甘くて可愛い名前だね」

「新人アイドル? いいねぇ、売れそう?」

姫先輩はケラケラ笑いながら、ホスト達に言う。

「今日のチェキ会、1人しか来なかったんだってっ!!ヤバくない?」

その瞬間、大きな笑いが起きた。

「マジで!? ヤバすぎ」

「それはキツいね〜。一人って~」

恥ずかしさと悔しさで、顔が熱くなるぷりん。

しかし、そんなぷりんの表情を気にすることなく、姫は続ける。

「ぷりんって、ジャージしか私服持ってないんだって。逆にスゴいよね~?」

またホスト達の笑いが起こる。

「アハハハっ!!すごい、すごいっ!!」

「一周回って、ジャージが戦闘服になる日が来るんじゃね?アハハハ」

「…………」

なんで、こんなところに来たんだろう……

姫先輩は、話のネタにするために、私をここに連れてきたんだ…………

「ちょっと……トイレに行ってきます……」

ぷりんは耐えきれなくて、席を立った。

煌びやかなホールを抜けて、トイレの前の薄暗い通路に逃げ込んだ。

「……なんで……っ」

壁に寄りかかり、こみ上げる涙を必死に堪える。

一人しか来なかった……

服もバカにされた……

みんなに笑い者にされた……

今日の出来事。全てが悔しくてたまらなかった。


/82ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ