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夜に咲く名前のない恋人達
第3章 ルカと歩むアイドル道
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「ビラを渡せたら、相手が目を通すまで数秒待つ。そのあと、自然に隣に立つんだよ。腕が触れるか触れないか。そのくらい近付くのがいい」
ルカはスッと横に並び、ぷりんの肩がかすかに触れる距離を作る。
「そのタイミングで『ここに載ってるのが私です。他のアイドルさん推してたりしますか~?』って聞くんだよ」
ルカがぷりんの真似をするように、甘めの声を出した。
「ルカくん、なんでそんな可愛い声出せるの!?」
「ホスト舐めんなよ?人気商売ってのは役者なんだよ。それはアイドルだって同じだろ?」
「うん……ルカくん凄いね……」
ニヤリと勝ち誇ったように笑うルカは続ける。
「で、そっからが大事。他のアイドルのことを聞いたら、相手が誰を好きでも『その子、可愛いですよね~』って褒める。
その会話で2.3ターン引っ張ってから、『よかったら、私のライブも見に来てくれませんか?』って誘う。
人は、自分の好きなものを認めてくれる相手には、少しずつ心を開くもんだからな?」
「そんな心理があるんだ……」
「あるんだよ。つーか、ぷりんは心結って奴と比べようとするな。自分ができる事からやれよ?」
ぷりんは自然と笑みが溢れた。
会話の説得力ではない。
ルカくんが初めて『ぷりん』と名前で呼んでくれたから。
ルカはスッと横に並び、ぷりんの肩がかすかに触れる距離を作る。
「そのタイミングで『ここに載ってるのが私です。他のアイドルさん推してたりしますか~?』って聞くんだよ」
ルカがぷりんの真似をするように、甘めの声を出した。
「ルカくん、なんでそんな可愛い声出せるの!?」
「ホスト舐めんなよ?人気商売ってのは役者なんだよ。それはアイドルだって同じだろ?」
「うん……ルカくん凄いね……」
ニヤリと勝ち誇ったように笑うルカは続ける。
「で、そっからが大事。他のアイドルのことを聞いたら、相手が誰を好きでも『その子、可愛いですよね~』って褒める。
その会話で2.3ターン引っ張ってから、『よかったら、私のライブも見に来てくれませんか?』って誘う。
人は、自分の好きなものを認めてくれる相手には、少しずつ心を開くもんだからな?」
「そんな心理があるんだ……」
「あるんだよ。つーか、ぷりんは心結って奴と比べようとするな。自分ができる事からやれよ?」
ぷりんは自然と笑みが溢れた。
会話の説得力ではない。
ルカくんが初めて『ぷりん』と名前で呼んでくれたから。
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