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夜に咲く名前のない恋人達
第3章 ルカと歩むアイドル道
ルカは嬉しそうに笑っているぷりんの頭を、ポンと優しく撫でた。

「売れるまで諦めるつもりねえんだろ?泣きそうになりながら我慢して、ビラ配りしてたんだから」

「うん……」

「なら、試してみろよ。俺が教えた通りにやれば、少しは結果が変わるかもな?」

「うん。やってみるっ」

ルカはニッと笑い、腕時計に目を落とす。

「そろそろ出勤しねえと。ちゃんとやれよ?」

「うん!ありがとう、ルカくんっ」

力強く頷くぷりんに、ルカは満足そうに微笑んだ。

「俺がぷりんの初めてのファンになってやるから」

「えっ……」

ぷりんは思わず涙ぐむ。

初めてできた私のファンは、人気ホストのルカくん。

「うん。ありがとうっ!!私、頑張って人気のある可愛いアイドルになるからね?」

「……ま、恩返しってことで、売れたら俺にぷりんの処女をくれよな?」

そう言って、ルカは去っていく。

ぼんやりとルカに感謝していたぷりんは、最後の言葉に気付いて、頬を染めた。

最低っ!!

すぐにそんな事を言うんだ?

売れたって絶対にあげ……な……

いつか……ルカくんにあげちゃうのかな……

「まぁいいや。よしっ!!もう一回頑張ろうっ!!」

ルカに言われた通りにビラ配りをすることで、少しずつライブに来てくれるファンを増やしていくぷりんだった。

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