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夜に咲く名前のない恋人達
第6章 ホストクラブ『ジュリア』の派閥
響の制止も聞かず、ぷりんは麗香の前に立ちはだかった。

「あ……あなたが……麗香さん?」

ぷりんの声が怒りに震えているのを見て、麗香はニヤリと微笑んだ。

「まぁ……なんて可愛らしい子。私に何か用かしら?」

その余裕たっぷりな態度が、ぷりんの怒りをさらに煽る。

「ルカくんはどこっ!?」

ぷりんが詰め寄ると、麗香は一歩も引かず、逆に挑発するように言い返す。

「ルカは私の所に来たわ。でも、それがどうかした?」

「ルカくんは元気にしてるのっ!?大丈夫なのっ!?」

「さぁ? そんなこと、私が教える義理ある?」

怒りに震えるぷりんの肩を、響が後ろからぐっと掴んだ。

「落ち着け。感情的になったら、こいつの思うツボだ」

響の言葉に、ぷりんは歯を食いしばる。

麗香は面白そうにその様子を眺めながら、ゆっくりと髪をかき上げた。

「ルカがどうなろうと、あなたには関係ないことでしょう? それとも……あなたは、彼にとって特別な存在とでも?」

「私は………特別なんかじゃない……」

麗香の言葉に、ぷりんは素直な気持ちを告げた。

自分にとってルカは特別な存在だが、司や響が言うような、ルカに愛されている特別な女なんかではない。

そう思っていた。

「やっぱり……まだお子様ね。恋に夢を見てるなんて」

クスクスと麗香が笑うと、その場の空気が張り詰める。

「おいおい、随分と楽しそうじゃねぇか」

低く響く男の声。

司がゆっくりと近づいてきた。

「こんなところで何してんだよ。響?」

冷たく笑う司の登場に、響とぷりんの表情が強張る。

「……司……さん……」

ホストの世界は売り上げが全てである。

ならず者が集まるホストの世界で居場所を見つけた響も、司には強く逆らえない。

麗香も、意味ありげな笑みを浮かべたまま、司の方へと視線を向けた。

「これで役者は揃った。ってところかしら?」

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