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1995 Winter 俺の初体験の相手は32歳
第10章 上書き保存
俺は、美濃里の部屋の鍵を持って、部屋を出て階段を上り、美濃里の部屋の鍵を開けて、中に入った。間取りは一緒。キッチンのシンクの下の引き出しを開けると、ストック品。キッチン洗剤や調味料など。その奥に白いケースが確かにあった。

VHSという文字とTDKの文字。紛れもなく、ビデオカセット。ケースからビデオを取り出した。

黒い本体。

「MINORI」

の文字がシールにボールペンで書かれていた。中身は美濃里の何か?俺は、そのビデオカセットをケースに戻すと、それを持って、美濃里の部屋を出て、鍵をかけ、階段を下りて、自分の部屋に入った。

俺が手にしているビデオカセットを見て、

「再生できるよね」

と、俺の部屋のリビングルームのテレビを指さした。当時、俺の部屋にあったのは、所謂、『テレビデオ』

21型テレビの下にビデオカセットの挿入口が付いていた。俺が美濃里の部屋から持ってきたビデオカセットを取り出して、挿入した。

「何が映っているの?」

俺が尋ねると、

「わたし…。でも、内容は誰にも秘密よ。口外したら、殺すわよ」

と、真面目な顔で睨んだ美濃里。ヤバそうな内容なのは、それだけでわかった。

「殺すわよ」

ヤクザの嫁らしいセリフ。そう、『極道の妻たち』の面々の顔が脳裏を横切った。そういえば、

「惚れた男のために人を殺すのは、堅気のすることや。 惚れた男を殺すのが、極道の女や」

というセリフもあった。

俺が頷くと、【再生】を押した。そして、【早送り】を押して、進めていく。男と女映し出された…。

女は、美濃里。ということは、男は、美濃里の行方不明の夫。

盛り上がった肩甲骨が映っていた…。

振り返った顔が見えた…。厳ついガタイと知的な顔立ち。インテリスポーツマンという感じだが、険のあるというか、ニヒルというか、確かに、知的アウトローという感じも受けた。

カメラはセットされていて、撮影は始まったいるが、美濃里は、気が付いていう風がなかった。

ということは、隠し撮りだったのかもしれない…。

「これは盗撮?」

俺が尋ねると、美濃里が頷いて、

「そう。わたしは知らなかったから。あの人がいなくなってから、送られてきたわ。『俺のことは忘れろ。誰に何を聞かれても、答えるな。答えようもないだろうが。警察が来ても行方不明と答えろ』という手紙と」

と、答えた。
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