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檻の中の花嫁
第3章 初夜

その声は、まるで獲物を前にした獣のようだった。

壱成の手が、澪の胸元に触れる。

その指先が、柔らかな膨らみをまさぐる。

澪は、思わず息を呑んだ。

「……っ」

小さく漏れた声は、湯気の中に溶けて消えた。

壱成は、澪の胸元をまさぐりながら、ゆっくりと顔を近づけた。

その熱い吐息が、澪の肌をくすぐる。

「……」

澪は、目を閉じ、壱成の次の行動を待った。

壱成の唇が、澪の首筋に触れる。

その熱い感触に、澪は体が強張った。

壱成は、澪の首筋をゆっくりと舐め、甘噛みをした。

その刺激に、澪は思わず声を上げた。

「……んっ」

小さく漏れた声は、湯気の中に溶けて消えた。

壱成は、澪の反応に満足したように、ゆっくりと顔を上げた。

その瞳は、先ほどまでの苦悩の色はなく、ただ、獲物を捕らえた獣のような光を宿していた。

壱成の指が、澪の肩からゆっくりと滑り落ちる。

その指先は熱を帯び、澪の肌の冷たさと対照的だった。

(触れられるたびに、自分の存在が誰かのものになっていくような気がする…)

澪は、恐怖と羞恥に息を詰めた。

壱成の目は、澪の震える体をじっと見つめていた。

その視線は、まるで獲物を見定める獣のようでありながら、どこか迷いを含んでいた。

壱成の手が、澪の腰にそっと回される。

しかし、その手は躊躇いがちに震えていた。

(これが掟だ…俺は、この家の男として従うべきだ…)

壱成は、心の中でそう言い聞かせる。

しかし、澪の目に浮かぶ涙を見た瞬間、彼の指が僅かに強張った。

乱暴に奪ってしまえば、それで終わる。

しかし、壱成の中で何かがそれを拒んでいた。

壱成の顔が近づき、吐息が頬をかすめる。

その熱さに、澪は思わず体を竦ませた。

(怖い…怖いのに…この人は本当に私を傷つけようとしているの?)

澪は、震えながらも自分自身に問いかける。

壱成の唇が、澪の耳元をかすめるように触れた。

その瞬間、澪は逃げようとした。

しかし、逃げられないことを悟る。

部屋の灯りが、揺れる。

壱成の影が壁に大きく映し出される。湯気のような熱が、二人の間に生まれる。壱成の体温が、澪を包み込むように広がっていく。

空気が張り詰め、二人の呼吸音だけが部屋に響く。

壱成は、澪の耳元で囁く。

「…お前が怖がるなら、やめる。」


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