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檻の中の花嫁
第1章 宿命

老婆の指先が、澪の首筋から背中へと滑り落ちる。澪は、鳥肌が立つほどの嫌悪感を覚え、体が強張った。
「あ、いや…」
思わず漏れた声は、湯気に溶け、消えていく。
ふと、老婆が澪の頬に手を添えた。その指先はぞうきんのようにざらついていた。
「ほれ、顔を見せてみい…」
強引に顎を上げさせられ、澪は抵抗しようと手を挙げたが、力が入らなかった。老婆の目が細く歪んだ。
「綺麗な顔じゃのう…」
老婆がぽつりと漏らした声には、もはや優しさは微塵もなく、妬むような陰りがあった。
老婆はぎょろりと瞳を光らせ、澪の顔を舐めまわすように眺めた。
「お前のような娘が幸せになれるはずがないんじゃ」
老婆は唾を吐くように言い放った。
老婆の手が澪の股間へと流れて行く。
女の秘部にその手が伸び、柔らかな花弁を触り、澪が戸惑いの息を漏らすと、急に力が込められた。
「痛っ…!」
敏感な秘部に老婆の爪が食い込み、澪は思わず悲鳴を上げた。
かすかな血の匂いが湯気に混じった。老婆はその匂いを嗅ぎ、血を美味そうに舐め、薄気味悪く笑い、澪の股から手を離した。
「ひひひ。いい肉をしておる。泣いても無駄じゃ。」
どこか楽しげな声音で老婆が呟いた。その声色は一見慰めにも聞こえたが、言葉の意味は酷薄だった。澪の心に、じわりと絶望が染み込んでいった。
湯船の縁に崩れるように座り込んだ澪は、もう抵抗する気力を失っていた。目の前で揺れる薄暗い明かりが、次第に滲んで見えた。
涙がとうとう頬を伝い落ちたのだ。
老婆はそんな澪を満足そうに見下ろしていた。
影のように揺らめく老婆の姿は、湯気の向こうで歪んだ怪物のように見えた。
「そうじゃ…それでええ…ようやく分かったかの」
老婆はゆらりと立ち上がり、澪を見下ろしたまま不気味に笑った。
その笑みは最初に見せた慈愛の微笑とはまるで別物だった。
静寂が風呂場を支配した。
澪のすすり泣く声さえ、滴る湯の音にかき消された。
冷えきった湯気の中、老婆の笑い声だけがいつまでも澪の耳にこびりついて離れなかった。
(私は、これからどうなってしまうの…?)
澪は、不安と恐怖で震えながら、老婆の異様な儀式に耐えるしかなかった。
「あ、いや…」
思わず漏れた声は、湯気に溶け、消えていく。
ふと、老婆が澪の頬に手を添えた。その指先はぞうきんのようにざらついていた。
「ほれ、顔を見せてみい…」
強引に顎を上げさせられ、澪は抵抗しようと手を挙げたが、力が入らなかった。老婆の目が細く歪んだ。
「綺麗な顔じゃのう…」
老婆がぽつりと漏らした声には、もはや優しさは微塵もなく、妬むような陰りがあった。
老婆はぎょろりと瞳を光らせ、澪の顔を舐めまわすように眺めた。
「お前のような娘が幸せになれるはずがないんじゃ」
老婆は唾を吐くように言い放った。
老婆の手が澪の股間へと流れて行く。
女の秘部にその手が伸び、柔らかな花弁を触り、澪が戸惑いの息を漏らすと、急に力が込められた。
「痛っ…!」
敏感な秘部に老婆の爪が食い込み、澪は思わず悲鳴を上げた。
かすかな血の匂いが湯気に混じった。老婆はその匂いを嗅ぎ、血を美味そうに舐め、薄気味悪く笑い、澪の股から手を離した。
「ひひひ。いい肉をしておる。泣いても無駄じゃ。」
どこか楽しげな声音で老婆が呟いた。その声色は一見慰めにも聞こえたが、言葉の意味は酷薄だった。澪の心に、じわりと絶望が染み込んでいった。
湯船の縁に崩れるように座り込んだ澪は、もう抵抗する気力を失っていた。目の前で揺れる薄暗い明かりが、次第に滲んで見えた。
涙がとうとう頬を伝い落ちたのだ。
老婆はそんな澪を満足そうに見下ろしていた。
影のように揺らめく老婆の姿は、湯気の向こうで歪んだ怪物のように見えた。
「そうじゃ…それでええ…ようやく分かったかの」
老婆はゆらりと立ち上がり、澪を見下ろしたまま不気味に笑った。
その笑みは最初に見せた慈愛の微笑とはまるで別物だった。
静寂が風呂場を支配した。
澪のすすり泣く声さえ、滴る湯の音にかき消された。
冷えきった湯気の中、老婆の笑い声だけがいつまでも澪の耳にこびりついて離れなかった。
(私は、これからどうなってしまうの…?)
澪は、不安と恐怖で震えながら、老婆の異様な儀式に耐えるしかなかった。

