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第4章 誰だよお前

（龍弥……？）


「……おい！どうした！？
しっかりしろ！！」

駆け寄って揺さぶると、痣だらけの顔が間近に見える

イルカ柄のアロハシャツには血痕がついていた。

（相変わらずだっせえ私服……）

龍弥の頬を叩くが気絶しているようで起きる気配がない。

引きずって店で手当てしようとすると、傍に
男が立っているのに気がついた

「なんだ、てめえがやったのか？」

「…………」

立ち上がって睨みつける

男は二十代半ばくらいに見えた

短く切り揃えられた黒髪に
この季節には暑苦しい
長袖の黒いシャツ

今流行りの
ケーポップアイドルのような
涼しい顔をしていたが
その手には血が滴っている