この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
俺の瞳にうつしたいものは
第5章 黙って抱かれろ

ベッドに倒れこんで天井を眺めていると、
いきなりドアノブがギイ、と開く音がした。
(お母さん……!?
でも今日は夜勤のはずじゃ……)
慌ててそばの布を掴んで被ると、後ろから聞き覚えるのある
低い声がした。
「ひとみ、いるのか?」
ドクン。
心臓が跳ね上がる。
(嘘……どうして?)
思わず振り返ると、そこには
息を整えながらこちらを見つめる
俊二がいた。
「なんだよそのツラ」
もともと鋭い眼光が見開かれて、さらに鋭利にこちらを突き刺す。
言葉を返せなくてベッドに伏せようとすると、
掛け布団を強引に剥ぎ取られる。
「……俺より金持ちのオヤジのほうがいいってのか?」

